センター長メッセージ
長崎大学ダイバーシティ推進センター センター長・教授 吉田 ゆり
平成31年4月1日付けで、長崎大学副学長として、ダイバーシティ推進センター長に就任いたしました。これまで、専門の発達臨床心理学の立場から、子育て支援や教育及び保育の場での発達障害の子どもと保護者の支援を研究、実践して参りました。乳幼児から児童生徒、そして学生の発達と、その発達を支えるおとなのありようについて、多様な子どもの育ちに焦点を当てた研究と実践の日々ではありましたが、教職員のみなさまの働き方、生き方の多様性を支え、ワークライフバランスを実現、推進する立場になろうとは思いませんでした。前任の伊東昌子先生が先駆的に取り組まれ、ここまで構築された長崎大学のダイバーシティ推進の方針を受け継ぎつつ、新しい一角を担っていく覚悟です。組織としてなにができるのか、これからが模索の日々になろうかと存じますが、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
長崎大学は2015年度に文部科学省「ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ事業」に採択されたことをひとつの契機に、これまで様々な活動に取り組んで参りました。研究支援としては女性リーダー育成プログラムやリスタートアップ支援など、働き方のみなおしとしてのワークスタイルイノベーション活動、ライフイベントをサポートできる体制作りとしては、育児と研究・仕事との両立支援として文教おもやい保育園の開設・運営を、さらに介護との両立支援として職場及び地域と連携した介護仕組み作りに取り組んでいます。またLGBT支援も新しい課題です。
しかしながら、できることをすべて取り組む網羅的な支援、というわけではありません。一つ一つのテーマは個人内で輻輳的に存在し、また社会において密接に関連しています。包括的(inclusive)な取り組みが求められているのです。
だからこそのDiversity and Inclusion。ダイバーシティは『多様性』、インクルージョンは『包括・包含』を意味しています。長崎大学の教職員のみなさん全員が、経験や能力を活かし、それぞれを尊重し合えるような、働きやすく働きがいを感じる組織作りを、当センターは推進し続けていきます。また大学だけではなく、私たちが暮らす長崎が誰にとっても暮らしやすい街でありますよう、私たちはメッセージを発信し続けます。そのために、皆様の声をお聞かせ下さい。
これからもどうぞ、ご支援、協力を頂けますよう、よろしくお願い申し上げます。